𠮷田桃子個展
(30p)Water soup

𠮷田桃子個展「(30p)Water soup」

2024.10.05 – 2024.10.20

12:00-19:00 月・火・水 休廊

𠮷田桃子個展「(30p)Water soup」

”(30p)Water soup ♯3” 2024 1120 × 930mm Acrylic and Oil on Canvas

この度、ARTDYNEは2024年10月5日(土)- 10月20日(日)まで、𠮷田桃子個展「(30p) Water soup」を開催いたします。𠮷田桃子は1989年兵庫県生まれ、京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業後、2016年に同大学大学院絵画専攻を修了。現在千葉県在住。𠮷田は、音楽を聴くときに感じる感情の高まりや頭に浮かぶ映像イメージを絵画の形式に変換し、作品を鑑賞者の感情を共有する存在として位置づけています。 このような制作方法で生み出された𠮷田の作品は、独特の光の表現やどこか歪んだような空間の奥行き、また画面の下側に設けられる絵具の垂らし込みによって、かすかな不穏さを呼び起こしながら奇妙なバランスが保たれています。

今展は、吉田の新作9点で構成・展示されます。どうぞこの機会にご高覧いただけますようお願い申し上げます。

 

【動画公開】 吉田桃子個展開催に寄せてアーティストインタビューを行いました。ぜひご視聴ください。

𠮷田桃子ショートインタビュー「(30p)Water soup展」によせて 

 

アーティスト・ステートメント

生で体感する音楽ライブよりも、記録された音源の方に生々しい臨場感や息遣いのようなものを感じることがある。イヤホン越しに掻き立てられる高揚感や想像力が脳裏に新しい映像のようなイメージを呼び起こす。私はそれらを絵画制作の起点としている。

制作は、インスピレーションを短絡的に絵具に置き換えるのではなく、浮かんだイメージを実際の動画撮影によって再現しようと試みることから始まる。まずは各シーンの舞台装置や登場人物を模した人形を作成する。そして、納得の行く1カットが出来るまで動画撮影を繰り返し、シーケンスから絵画の下絵となる1コマを切り出す。この過程で元のイメージから不分明なノイズを削ぎ落とし、何度も取捨選択を繰り返しながら、さらなる理想へ近づけていく。初期衝動を客観的に分析するプロセスとなり、自身の感情と一定の距離を保ちながら、他者と共有可能なイメージを持つ自立した絵画へ淡々と置き換えていくのである。

現在の制作では「現代の若者」に焦点を当てている。単なる年齢の若さを意味するのではなく、この先どのように分岐し発展するのかわからない、不安定で不可知で未分類で未分化なイメージとしての若者である。周囲の人々や現代のアイコンなどを参考にして人物像を設定し、デジタルとアナログを横断する制作プロセスを通して、実在する人間やバーチャルのアバター、アニメのキャラクターにも見えるようなハイブリッドな空気感を持つ若者の肖像を描きたい。彼らは未知のものに対する好奇心の表象でもあり、ミステリアスなエネルギーに触れようとすることで前進していく私自身の意志でもある。

𠮷田桃子

 

作家略歴

𠮷田桃子|Momoko Yoshida

2016

京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻 修了

2014

京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻 卒業

個展

2024

hemi hemi・Typin’, Set 4 “Waiting on your car.” (Ritsuki Fujisaki Gallery, 東京)

2023

Pure :p:p (銀座蔦屋書店インフォメーションカウンター前)

2022

Pit Lo Ssence (myheirloom, 東京)

2017

scene UKH ver.2 (波さがしてっから, 京都)
scene UKH ver.3 (三菱一号館美術館歴史資料室, 東京)
scene UKH ver.3.1 (ART ZONE, 京都)

2016

sceneUKH (galerie16, 京都)

主なグループ展

2024

ALLOS and ERGON (POOL SIDE GALLERY,金沢)

2023

3331によって、アートは『    』に変化した (3331 Arts Chiyoda ,myheirloom booth, 東京)
FACE2023 (SOMPO美術館, 東京)

2022

Idemitsu Art Award 2022 (国立新美術館, 東京)

2021

KYOTO ART LOUNGE EXHIBITION 表裏のバイパス (藤井大丸ブラックストレージ , 京都)
Slow Culture (京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA, 京都)
Art Collaboration Kyoto Special programs: Framing Physicality (国立京都国際会館イベントホール , 京都)

2019

Kyoto Art for Tomorrow2019 -京都新鋭選抜展- (京都文化博物館, 京都)

2018

京芸 transmit program 2018 (京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA, 京都)

2016

ウッホッホウホウホアートショー (波さがしてっから, 京都)
アートアワードトーキョー丸の内 2016 (丸ビル マルキューブ, 東京)

受賞歴

2023

FACE2023 グランプリ

2022

Idemitsu Art Award 2022 正路佐知子審査員賞

2019

ART IN THE OFFICE 2019

2016

京都市立芸術大学大学院市長賞
アートアワードトーキョー丸の内 2016 三菱地所賞

2013

第28回ホルベイン・スカラシップ奨学生

パブリックコレクション
SOMPO美術館・マネックス証券株式会社・京都市立芸術大学