ARTDYNEでは、このたび榮村莉玖の個展「生きた TIME CAPSULE」を開催いたします。
榮村莉玖は2003年北海道札幌市生まれ。2026年に東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コースを卒業し、現在は東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻に在籍しています。絵画、写真、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスなど多様なメディアを横断した制作を展開し、第46期国際瀧冨士美術賞優秀賞、CAF賞2025入選、東北芸術工科大学卒業・修了研究・制作展優秀賞を受賞するなど、次世代を担う若手作家として注目を集めています。
榮村はこれまで、「生活とアートの境界」を探求し、人との偶然の出会いや共同体の生成をプロジェクトベースで実践してきました。アーティスト・コレクティブ「Modern Angels」のリーダーとしても活動し、地域社会との対話や共創を軸に、作品を展示空間の内部に閉じることなく、社会との接点のなかで展開しています。
《TIME CAPSULE》は、日常で撮影した写真をアルミニウムへ転写し、そして日付を打刻することで制作される作品です。デジタル機器によって膨大な写真が日々生み出される現在、それらの多くはデータとして保存されながら、二度と見返されることなく忘却されていきます。榮村はデジタルデータの可塑性と、物質に刻まれた不可逆な時間を一つの作品へと接続し、「時間」を彫刻として提示する試みを通し、見過ごされてしまう現在を知覚するための装置として、記録と記憶、データと物質、情報と歴史との関係を問い直しています。
アルミニウムという工業素材の表面に定着したイメージは、写真でありながら絵画的なマチエールを帯び、同時に彫刻的な存在感を獲得しています。情報が絶えず更新され続ける時代において、《TIME CAPSULE》は、消費される記録を「見るべき対象」へと変換し、私たちの時間感覚そのものを更新する試みでもあります。ARTDYNEでは初となる榮村莉玖の個展となる本展は、新世代の作家が「記録」と「時間」の問題にどのような応答を与えるのかを示す貴重な機会となるでしょう。
また、7月12日(日)には、美術家・キュレーターの山田康平を迎え、アーティストトークを開催いたします。 榮村のこれまでの実践や《TIME CAPSULE》シリーズを起点に、アートをめぐる思考について語り合います。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
アーティスト・ステートメント
東京はジモティーでなんでも揃う。20260523に原宿のおしゃれなドーナツ屋さんに観葉植物を取りに行った。ドーナツを食べているおしゃれなお客さん達を横目に私はそこにあった観葉植物を担ぎ退店する。想像よりもデカい。自分の身長くらいある。この時点でかなり異様なやつである。土曜日の原宿、ものすごい人から異様な目を向けられる。「まって、ウケるまじ都会って感じじゃねw」とJKたちに後ろ指をさされながら何食わぬ顔で人混みをかけ分ける。「この植物のように逞しく凛と生きよう」と思ったが、そういえばFAKE GREENだった。
榮村莉玖
榮村莉玖|Riku Eimura
2003
北海道札幌市生まれ
2026
東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース 卒業
2026
東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程 入学
主なグループ展
2026
「PROCESS IN PROGRESS」Ruang MES 56 (インドネシア)
2025
「サバイブ」GALLERY A8T (宮城)
「てざわりの地層- Strata of Touch」ForEver (東京)
2024
「EPIC PAINTERS Vol.13」THE blank GALLERY (東京)
2023
「ACT アート大賞展(ACT ART AWARD 2023)」The Artcomplex Center of Tokyo (東京)
「現代造形展」 アートハウスおやべ (富山)
「KENZAN2023」 東京芸術劇場 (東京)
2022
「TOHOKU POP OUT」仙台PARCO(宮城)
個展
2023
「個展 DISTANCE」THE LOCAL TUAD ART GALLERY (山形)
「個展 CONNECTION」 新宿眼科画廊 (東京)
受賞歴
2026
「東北芸術工科大学 卒業/修了研究・制作展2025」優秀賞
2025
「第46期 国際瀧冨士美術賞」優秀賞
「CAF賞2025」(コレクティブで入選)
2024
「東北芸術工科大学 2年生進級展」優秀賞
