Winter Group Show「この時代に」
2020.12.18 – 2021.01.17
国本泰英·井上絢子·中野由紀子·尾黒久美
Nii Fine Arts Tokyo / ARTDYNE共催
Kumi Oguro "Heads" Lambda Print
この度、ARTDYNEとNii Fine Arts Tokyoは、2020年12月18日から2021年1月17日まで、 Winter Group Show「この時代に」を開催いたします。
わたしたちは戦争や災害などの個人では避けようのない事件や事象を乗り越えて今日の社会を作り上げてきました。そして今日また、新型コロナ感染症という新たな脅威によって生き方そのものの見直しが必要となり、時によって人と人とのかかわりすら否定される事態が起こっています。未来の見えない今、様々な不安が世界を覆っていますが、その中で真摯に生きる人々の間で、改めてアートの役割が見直されています。
今展では、同じギャラリースペースを共有するNii Fine Arts Tokyo とARTDYNEがそれぞれの取り扱い作家を紹介します。Nii Fine Arts Tokyoからは油絵の具を用い、画面に溶け込むようなテクスチャーで移ろう日常の風景を画面に取り込み、自他の境界やものの在り方について考察する井上鞠子、曖昧な存在としての「人」を注視し、「個」と何物でもない「何か」との間を往還する存在として、人々の姿を描く国本泰英。ARTDYNEからは一貫して演劇的な構図や女性の身体性の表現に取り組み、ドラマチックな画面を構成する写真の尾黒久美、日常生活から取り出した何気ないモチーフを平面性と物質性の両面から描き出す中野由紀子、の4名です。
本展覧会を通じ、アーティストたちの表現を鑑賞者が主体的に体験し共有することで、皆様の「この時代」を改めて見返し未来へ進んでいく一助となれば幸いです。
※状況により、入場制限を行う場合がございます。なにとぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
国本 泰英
1984
大分県生まれ。
2006
九州産業大学芸術学部美術学科
絵画コース卒業。
美濃・アーティスト・イン・レジデンス 紙の芸術村に参加。
2015
「BEPPU PROJECT 2015」に参加、
40mの壁画を制作する。
2016
「Local Prospects 2」三菱地所アルティアム招待作家。
「大分アートクロニクル」大分県立美術館に出品。
19年「回遊劇場-SPIRAL-」に参加、大分市市街地に15mの壁画を制作する。
井上 絢子
1985
福岡県生まれ。
佐賀大学文化教育学部美術・工芸課程卒業。
主な展覧会:
2016
Local Prospects2 三菱地所アルティアム(福岡)
2017
日本橋三越本店 アートスポット(東京)
中野 由紀子
1989
東京都生まれ。
多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究領域修了。
主な展覧会:
2018
Emerging2018 中野由紀子展「見すごしているもの」/ TOKAS 本郷、東京
2017
「昔の日記、通勤と散歩」/ Circle gallery & books、東京
入選・助成歴:
2018
第20 回グラフィック1_WALL 審査員奨励賞菊地敦己選
2016
第31 回ホルベイン・スカラシップ」 奨学生
尾黒久美
1972
宇都宮市生まれ
アントワープ大学 映像研究及びヴィジュアル文化修了。
主な展覧会歴:
2019
開廊記念2人展「尾黒久美・髙木 優希展」/ARTDYNE/東京
“BREAK A LEG”: Performance-based & Constructed Imagery, アーカンソー
2017-18
“Violence Silencieuse” (巡回・2人展)/NL=US Art/ロッテルダム、Pulchri Studioデン・ハーグ
2017
個展“Several Shapes of Poison”/ AIP/アントワープ
2016-17
“FotoFilmic ’16”/ロサンゼルス、 メルボルン、バンクーバー
2016
“THERE IS ONLY THE REAL”(2 人展)/ IBASHO/アントワープ
2014
個展Galerie Albus Lux/ ローゼン ダール
2012
個展Stieglitz19/アントワープ
個展“Captive”/Surface/東京
個展“Play”/POETIC SCAPE/東京
その他、ヨーロッパを中心に展示多数
コレクション:東京都写真美術館